ウィル・スミス「七つの贈り物」観ました

今日から公開のウィル・スミス主演「七つの贈り物」を観てきました。「あなたなら受け取れますか-」というキャッチコピー。予告編を見ても、何だか今ひとつピンと来ない。

ベン・トーマスの秘密・・・・。
ベンは見知らぬ7人を選び、彼らの人生を変える贈り物を捧げる。そんな計画を進めていく。
なぜ?選ぶのはなぜ7人?
・・・そしてベンの秘密とは?

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ずっと前からいろんなウィル・スミスの映画を観つづけて来たけど、今回の映画は全然違うタイプの内容だった。

見知らぬ7人を次々に選び、彼らにしあわせという贈り物をしていく、そんなストーリーなんだろうと思いながら映画館に足を運び、見始めたけど、最初のうちは全然ピンと来ないと言うか、ベンが具体的にどんな贈り物をしているのかは、はっきりとさせぬままストーリーが進んでいく。

何だかベンと言う人物の何気ない日常ドキュメンタリーを見ているような感覚だ。

そしていつの間にか、ひとりの女性を愛する生活に焦点が変わったかのようなストーリー展開。でもその女性は重い心臓の病を抱えていて、余命を宣告され確実に死へと進んでいる現実が浮き彫りにされていく。そして突然ベンは降りしきる土砂降りの雨の中に飛び出して、知人に電話をかける。

「時が来た。」

ここからは一気にクライマックスとなる。(ネタバレあります)





それまでバラバラに何の関連も説明のないまま進んできた、ひとつひとつのシーンがひとつにつながる。
目の不自由な男性になぜ罵声を浴びせたのか。
モーテルに部屋を取り、子供の頃に魅せられた「猛毒を持つクラゲ」を室内に飼育した訳。
心臓病を患う女性に本当に贈ろうとしていた贈り物とは。

バラバラだったピースが一気にひとつになる瞬間。

なぜ7人の見知らぬ人だったのか。ベンが引き起こした交通事故のシーン、そして「その時が来た」と計画を実行し始めるベン。「時が来た」というベンからの電話を受けた知人の切なく苦しい表情が印象に残る。そして・・・・。

ベンが見知らぬ7人を選んだのは、妻とのドライブ中に手元の携帯に気を取られ対向車と接触事故を起こし、その反動でさらに子供たちを乗せたマイクロバスが横転、7人の人々の命を奪ってしまったからだと判るのだが、ここからの展開は本当に一気に進む。





深夜の雨の中、病院に行き、担当医から心臓病の女性のドナーが見つかる可能性が5%だと告げられると、ベンはモーテルに向かう。
そこで大量の氷を浴槽に入れ、水を溜め始めるベン。女性の血液型は稀なタイプの血液型だったため、特にドナーが見つかりにくいと言う。
浴槽に溜めた氷水に身を投じるベン・・・・警察に自分が自殺をするという通報をするベン、そして、浴槽の前には、
「猛毒のクラゲに触らないよう」というメモ書きを残し、
身を投じた浴槽にそのクラゲを放つ。

すべてのピースがひとつになった瞬間だった。

浴槽に放たれたクラゲがゆっくりとベンの手に近づいた次の瞬間、ベンはその猛毒で苦しみ、もがき続ける。

救急車で運ばれ、ベンの死亡が確認されたのと時を同じくして、ベンを愛していた心臓病の女性のポケットベルが鳴る。そのベルは、ドナーが見つかったことを知らせるためのものだった。



ベンは女性が自分と同じ血液型であることを知っていた。
愛する女性を救うため、自分の心臓を捧げ、目の不自由な「あの」男性には角膜を捧げたのだ。女性のもとにはベンの弟が訪ね、ベンの人生をゆっくりと説明し始める。片方の肺を捧げ、腎臓を捧げ・・・・。7人の見知らぬ人々に「贈り物」を与え続けた。それはすべてあの日の交通事故によって、自分のせいで7人の命を奪ってしまったことへの償いからだった。

あまりに哀しいストーリーだった。あまりにも重い内容だった。

けれど、自分もこんなことをずっと考えながら生きてきた。自分の命と引き換えに見知らぬ誰かの命を救えると知ったら、そのときは潔く自分の命を捧げることが出来るだろうか。そんな生き方を自分はしているだろうか。

Mr.Childrenのヒット曲の中にHEROという曲があって、こんな出だしで始まる。
「例えば誰かひとりの命と、引き換えに世界を救えるとして、
僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ
愛すべきたくさんの人たちが僕を臆病者に変えてしまったんだ」


「あなたなら、受け取れますか?」

とっても重たくて哀しい映画だったけれど、でもたくさんの人たちに観てもらいたいと思う映画だった。

償うということ、本気で考えたらそういうことなんだって思う。自分だけ安全な場所から世界を眺めているなんて、やっぱり卑怯だと思うから。

この記事へのコメント

2009年02月22日 12:42
はじめまして。
昨日は「チェンジリング」を見ました。
「七つの贈り物」とは、つぐないの映画のようですね。早速、見てみたくなりました。
管理人
2009年02月22日 13:43
はじめまして。
「チェンジリング」も見てみたい映画のひとつです。いかがでしたか。