広がる「派遣うつ」の実態

先日部屋の整理をしていたら、昨年まで派遣として勤めていた日本製粉株式会社でのいろいろな書類が出てきた。これまでのブログにも書いたとおり、私は2001年1月~2007年3月まで同会社の中央研究所で、同グループ会社のニップンビジネスサポート株式会社の派遣社員として勤務していた。

あんなひどい会社のことは今さら思い出したくもないが、2006年7月頃から派遣契約の継続をする・しないで会社側と激しく闘っていた時期の書類をあらためて見ていて、いかに日本製粉という企業が派遣という制度に対し無知で、単なる経費削減のためだけの「便利な道具」としか考えていないことが明らかなことが分かった。

今年の4月にAERAという雑誌に「派遣うつ」というテーマが特集されていたことがある。インターネットでもYahoo!やGoogle等の検索サイトで「派遣うつ」というキーワードで検索すると、派遣うつに対して書き込まれたブログや専門家の意見などがたくさんヒットすることに驚く。

今、日本の社会で行われている派遣と言うシステムの多くは、単なる給与の中間搾取目的でしかないことが多い。例えば日本製粉で以前勤務していた障害者手帳を持つ男性の場合、企業は派遣会社に20万円程度の給与を毎月支払っていたのに、実際にその男性に支払われていた給与は約半分の10万円程度だった。つまり、ある業務のために人材が欲しいと希望する企業に人材を派遣している(実際は紹介しただけ)だけで、毎月自動的に派遣会社にはお金が入ってくるシステムだ。はっきり言うと、派遣会社にとって人材は単なる「商品」でしかない。

そういえばこんなことを思い出した。私の上司だった奴がその障害者男性にお願いしていた業務(いわゆる肉体労働)の仕事をこう言っていたことがある。

私がその業務を手伝っていたときのこと。上司はこう私に言った。

「本来このような仕事は(私たちのような)研究員がやるべき業務じゃないですから、手伝う必要はない。」・・と。

私は自分の耳を疑いましたよ。あの上司は自分が何様だと思っているのか、仕事を内容で差別し、それにふさわしい人間まで特定して蔑視している。そんな人間が自分の目の前にいたことに驚いた。肉体労働は研究員がすべき業務じゃない、なんて考え方は、絶対に間違っていると思う。個人的な感情も入れてしまうけれど、あんな奴、この世から消え去ってしまえば良いと思う。いくらお受験で偏差値の高い大学を出て、お勉強が出来たからと言って、そいつが仕事が出来るとか、人間として必要な人格が備わっているとは限らない。その証明になる一例だ。

もちろんきちんとした職責者はいた。私が尊敬していた職責者だってちゃんといたけれど、目の前にいる上司と、さらにその上の所長が「事なかれ主義」の無責任野郎だったのだから、自分が「派遣うつ」になったって何もおかしくはなかったと思う。

本来、派遣というのはあらかじめ短期的に必要だとわかっている業務などに、一時的に人材を補うための制度。日本製粉の中央研究所のように、人件費をただ安く抑えるためだけの手段だと考えるのは間違いだ。あの職場は正社員一人一人に実験補助みたいな感覚で派遣社員をつけていたけれど、これも間違い。あくまでも派遣は一時的な補助だから、いつまで続くかも定かではない業務の実験補助に無期限で派遣を使うなんてもってのほか。それ以前に、その業務がいつまで続くか誰にも分かっていない状態が、企業として間違っていると思うけど・・・。

あの頃の悲惨な状況が改善されていれば良いと願うばかり。

最後にAERAで特集された記事のリンクを紹介しておく。

http://tateoblog.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/aera_ac07.html
<AERA派遣うつをうつの弁護団が支援>

この記事へのコメント

たろう
2008年10月15日 19:27
はじめまして。就活中の者です。派遣会社がめちゃマージンを取るのになぜ会社は直接雇用しないのですか。
管理人
2008年10月15日 19:55
はじめまして。
企業が派遣というシステムを利用する背景にはいくつかの理由が考えられます。派遣会社から人材を調達すれば、その人材の所得税や厚生年金などの計算はすべて派遣会社がやってくれる訳ですから、煩雑な経理業務をする手間が省けます。企業はただ請求された派遣料金を支払うだけで済みます。
次にその人材が必要なくなったら、もっと簡単に言えば、気に入らなくなったら契約満了を期に首を切ることが出来ます。定年まで雇用する必要がないからです。
そして私が勤めていた企業の場合のように多くの場合は、派遣会社を自社グループ企業に持っています。そうすることで、マージンをグループ企業である派遣会社にプールすることが出来ます。
いろいろメリットは考えられますが、一番のメリットはやはり長期雇用する必要がない、ということでしょう。
たろう
2008年10月17日 19:15
ありがとうございました。「所得税や厚生年金などの計算はすべて派遣会社がやってくれるので煩雑な経理業務をする手間が省ける」のことですが、小さな会社ならそうでしょう。大企業にとってそれほどのメリットがあるのでしょうか。不思議ですね。やはりいつでも都合のよいときに首を切れるからでしょうか。日本製粉は今まで首切りは激しかったですか。
管理人
2008年10月17日 20:20
たろうさん、こんにちは。
派遣社員は非正規雇用社員、正社員よりは低い給与で済みます。昇給も必要ない訳ですから、人件費が低く抑えられますよね。
さて、日本製粉についてですが、お答えする前に、たろうさんは日本製粉で派遣として働こうと考えていて知りたいのか、それとも興味本位でしょうか。教えていただけますか。
たこ
2008年10月20日 10:00
ちゃんとした文章書ける程度の知能はあるのに、視野が狭くて被害妄想。バカだねぇ・・・。雇う側としては一番関わりあいたくないタイプだよ。キミは貧乏くじ。無能なくせに口は達者、そして逆恨み。会社可哀想・・・。
管理人
2008年10月20日 11:20
別に何をコメントしても構わないけど、IPアドレスがログで残されていることくらい、分かってますよね。
たろう
2008年10月21日 18:24
私がここで質問したは興味があるからですが興味本位ではありません。今働いてはいますがバイトばかりです。なんとか安定した仕事をって思ってます。だからいろいろ派遣についても知りたいんです。また従兄弟が就活中で食品会社にも興味があります。たこさんは管理人さんのこと悪くきめつけてますがじっくり聞いた方がいいと思います。今世間ですは派遣労働について問題になってますしね。管理人さんの言うことはどうやらよくあることらしい。

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